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僕は君たちに武器を配りたい

実用度

面白度

読みやすさ

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2015年2月23日 月曜日

僕は君たちに武器を配りたい

実用度

面白度

読みやすさ

著者:瀧本哲史

僕は君たちに武器を配りたい

この本は効率化の本ではないけど、話題になった本なので読んでみました。
装丁の上で踊る「非情で残酷な日本社会」とか「資本主義」とかどうもアジテーターあるいは極左臭がして敬遠してたんだけど、書いた人は意外にも、資本主義の真っ只中のベンチャーキャピタルの人。

生きのいい、スタートアップ企業に投資をして、会社が大きく成長したら大きなリターンを得るそういった投資家でかつ、京大の准教授が書いた本である。

主要な産業の工業の分野で新興国からの激しい追い上げで競争力を失いつつある中で人口減+IT化で仕事の減少を最悪のタイミングで向かえてしまった日本の若者に生き延びる為の知恵を武器として与えようという趣旨の本だ。

一見WEBデザイナーのわれわれには余り関係ないようだけど、僕は大きく関係あると思っている。
僕の超テキトウな予想だと、後5年後 ちょうど2020年東京オリンピックのころまではWEBの需要は伸びていくと思う。その後はWEBデザイナーじゃなくても簡単にデザインできるまたは、かっこいいデザインのサイトが安価または無料で提供されるサービスでこなれた物がでてきて一般化し、今のWEBデザイナーの半分くらいは要らなくなるのではと思っている。

さあその時どうするか?この本にはヒントがある。ただし具体的な解決策は書いてない。
それは自分で考えよということだ。

勉強できてもコモディティ

コモディティは日常品ということ、代わりがいくらでもある商品のことである。これを人に置き換えてたら、ただ単に英語を勉強しても、英語を話せる人は結構居てただそれだけではもう通用しない時代がきている。むしろ勉強していたらばら色の未来が来ると信じさせて勉強本などを売る勉強ビジネスの犠牲になってないかということが書いてある。

まあ、無目的に、勉強して途中で止めるよりはしないほうがいいということでいいかな。ただ、WEBデザイナーに関しては、情報は英語で入ってくることが多く、いち早く情報を仕入れて高い単価で仕事を請けたり、情報そのものを売りたい人は学んでおくべきだと思います。

生き残るにはオンリーワンになるしかない

ネットで流通、通信、教育コストが激減し、全業種でコモディティ化が進んでいる。人と同じことをやっている以上は、安価で受注してくれるところに発注するに決まっている。そうなると値下げ競争は避けられない。生き残るには他の誰もが出来ない「唯一の人」しかないと。

完全に同意だけど、オンリーワンになるのは結構大変だ。将来性があって、競争が少なく勝てる分野そんなニッチな場所を探すしかないね。

資本主義で稼ぐことの出来るタイプは6タイプ

資本主義で稼ぐことの出来るタイプは
’’
1.商品を遠くに運んで売ることができる人(トレーダー)
2.自分の専門性を高めて、高いスキルによって仕事をする人(エキスパート)
3.商品に付加価値をつけて、市場に合わせて売ることのできる人(マーケター)
4.まったく新しい仕組みをイノベーションできる人(イノベーター)
5.自分が企業家となり、みんなを管理してリーダーとして行動するひと(リーダー)
6.投資家として市場に参加している人(投資家) "
ということらしい。
しかし、インターネットが現れた今後、トレーダーとエキスパートは生き残りが困難となる。 なぜならそこにコモディティかの波が押し寄せるからだ。

どちらかといえばWEBデザイナーはエキスパートに分類されるが、たいした専門性はない。ということは、われわれも、コモディティ化が進み買い叩かれる時代が来るということだ。いやもう数年前から単価は下がり続けているし、レッドオーシャンということかもしれない・・・・・・

マーケターという道

例えばWEBデザイナーという低いエキスパートの道を絶たれたならどうするか、一つにマーケターという道がある。彼らは新しくない要素の組み合わせで、新たな価値を作り出し、われわれに共感できるストーリーと共に新しい価値を提案する人である。これが嵌れば、企業は飛躍するとのこと。

もちろんそのとおりだけど、人には向き不向きがあるよね。既存の組み合わせで新しい価値を創出し、ブランド化できる人は一握り。自分の特性がこっちに向いてれば楽しい仕事是非そちらにトライしてもらいたい。

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